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本日のYahooニュースに「エアコンつけっ放し 省エネも」と出ていました。ダイキン工業の実験を記事にしたものですが、蓄熱量の多いコンクリート造のマンションでの実験であり、木造の高気密高断熱住宅には当てはまらないと思いました。

そこで、本日は高気密高断熱住宅とおける24時間エアコン全館冷房の実態をレポートします。

 

これがエアコン全館冷暖房の電気代です

まず1つ目の誤解として、冷房運転の場合は24時間エアコンを運転しても電気代は非常に安いです。

数値は2012年の自宅(一条工務店の家ではありません)のデータです。住宅の条件は、Q値1.0W程度、C値0.7cm2/m2、床面積112m2、オール電化、太陽光パネルなし。この年は梅雨の訪れが遅かったため6月はエアコンを使ってませんが、逆に8月は例年よりも暑かったです。

夏は二階の2.5kWのエアコン1台による全館冷房(相対湿度は60%以下をキープ)、冬季は二階に加えて一階の2.2kWのエアコンを併用した全館暖房(床暖房ではありません)です。年間の電気料金は107,942円/消費電力は5,767kWh、年間の冷暖房は22,244円/消費電力は1,196kWhでした。

電力プランは東京電力の電化上手です。8月の総電気料金は9,339円/413kWhであり、エアコン単体の消費電力は115kWhであることから、冷房費用は2,600円/月と推測されます。また、7月~9月の冷房費の合計は6,142円と推測されます。

再熱除湿を利用した場合はこの倍程度は電気代が掛かると思います。そして、我が家は2010年製のエアコンを使った冷房運転での24時間全館冷房であるため、最近の除湿が苦手なエアコンに比べると消費電力はかなり少ないと思います。また、窓からの日射の侵入を防ぐなどの対策が万全であるということも消費電力が少ない理由です。

家の設計や条件によって消費電力は変わりますが、家の設計やエアコンの運転方法次第ではこのような冷房運転での全館冷房は非常に低ランニングコストで実現できるため、もう私は電気代を恐れてエアコンを小まめにON・OFFしようとは思わなくなりました。

ここまでエアコンの消費電力を下げるにはエアコンの運転方法や設置場所について色々な苦労をしました。間取りによっては難しい場合もありますが、その方法は私のブログですべて公開していますので、宜しければご覧ください。

 

 

ランニングコストよりトータルコスト

2つ目の誤解としてコストはランニングコストだけではないことです。

上記のグラフのように冷房運転での24時間エアコン全館冷房は非常にランニングコストが安いため、電気代で悩むことはないと私は考えます。再熱除湿を使った全館冷房は電気代が冷房運転より多く掛かりますが、それでもメリットの方が多いと思います。

コストでは、もう1つ大事なことがあって、私はエアコン1台での全館冷房に取り組んでいます(暖房用エアコンと合わせて2台です)。これには意味があって、ランニングコストが24時間冷房運転することによって仮に高くなったとしても、イニシャルコストは冷房用ではエアコン1台だけです。

エアコン1台で全館冷房が可能であれば、各部屋にエアコンを設置する必要はありません。追加で購入するエアコンの設置費用が10万円だとして、それをランニングコストの節約で賄うには何年かかるでしょうか。

24時間エアコンを使うと故障するのが早くなる可能性はありますが、現在7シーズン全館冷房に使っているエアコンは問題なく稼働していますから、早期の故障については私は経験していないため分かりません。

冷房運転での全館冷房の場合、そもそも夏季合計で1万円程度しか電気代がかからないため、エアコンの台数を減らす方がトータルコストは下がるでしょう。もう、エアコンを沢山付けちゃったという方は今後のエアコンの交換をしないと良いと思います。

これから家を建てる方はまずは二階の階段ホール等にRAYエアコンを設置して、他の部屋は念のために将来用のエアコン予備穴とエアコン専用のコンセントを設けておいてはいかがでしょうか。

 

 

寒くない全館冷房がお勧め

3つ目の誤解として、そもそも全館冷房=寒いと思われている方もいると思いますが、そんなことはありません。

冷房運転では部屋が冷えすぎるという方もいると思いますが、そこは設定や工夫次第です。温湿度に関しては少し汗をかくような28℃50%でも良いですし、暑がりの方は26℃56%でも良いでしょう。この2つの絶対湿度は同じです。

高気密高断熱住宅ではエアコンの運転に特に注意が必要です。保温性が高いためエアコンを切った状態では、昼間の間に熱を建物が蓄熱するため、夜になっても建物からの輻射熱が収まりません。

都市部では夜に窓をあけても涼しくならない場合、それは特に熱が上昇して温まる天井からの輻射熱が要因ですから、これを解消するには24時間全館冷房がその答えとなるでしょう。

また、窓を閉めてエアコンを使って室内の空気を急に冷やしても輻射熱は簡単に収まらないため、室内が寒くなったからといってエアコンを切るとすぐに輻射熱によって暑くなります。このエアコンのON・OFFによる急激な温度変化が冷房病の要因ともなります。

エアコンを常時少しだけ使えば冷房病が防止できるという事は、なかなか信じ難いものだと思いますが、目に見えない輻射熱を抑えるために24時間エアコンを弱く運転することで躯体の蓄熱を防止しているのです。これは熱中症や熱帯夜の予防にもなります。

そして二階建ての方の多くは寝室が二階にあると思います。だから、昼は一階のエアコン、夜は二階のエアコンを使うといった、エアコンを切り替えて移動しながら24時間運転せずに建物の高い位置にある(通常は二階)のエアコンを24時間運転すると夜に寝る時にぐっすり眠れると思います。

各家庭ごとに、エアコンを設置している場所などの問題で24時間エアコンを運転できないという、やむを得ない状況があると思いますが、なるべく人から離れた高い場所のエアコンを24時間運転することが冷房病や熱中症の予防となるでしょう。

 

 

湿度を60%以下に管理できるかが全館冷房の重要ポイント

(出典:一条工務店 湿度管理を行う

4つ目誤解として、全館冷房は全館除湿と言い換えた方が妥当だということです。

一条工務店では室内の湿度を40~60%にするように推奨していていますがやり方は書いていません。実際にはこれが結構難しくて、さらぽか空調を採用しない場合はエアコンの設置場所が重要なポイントになります。

そして、全館冷房を行っている方の記事をみると、時折「あれ?」っと思う時があります。室内の湿度が70%程度になっている場合があり、除湿量が足りていないと思われます。

洗濯物を部屋干しした際に一時的に湿度が上昇するのは気にしなくて良いですが、常時湿度が高い状態だと全館冷房の効果が半減してしまいます。湿度に関してはダニやカビの発生を抑制するために60%以下に維持したいものです。

なぜ、湿度が70%を超えているか推測すると、エアコンの位置の問題ではないかと思います。一階のリビングにエアコンがある場合、冷房運転で温度を下げると寒くて仕方がないため、設定温度が28℃等に高くなっているとサーモオフで除湿不足になっていると思います。

その場合はRAYエアコンには搭載されている、「ドライ」という再熱除湿運転をすると室温はあまり下がらずに湿度が大きく下がります。再熱除湿は電気代が大きいですが、全館冷房によるメリットを考えると高い電気代ではないと思います。

湿度が低いと良いことが沢山あります。

  • 快適・快眠
  • カビやダニの発生が抑制できる
  • 洗濯物が部屋干しで乾く

 

 

パンケーキシンドロームにご注意

(出典:日革研究所)

5つ目の誤解として、ダニが増殖するのは布団や絨毯の中だけではないということです。

家庭で作るパンケーキを食べるのは危険だと言われています。ダニのフンや死骸といったアレルゲンによるアナフィラキシーショックによって最悪は死に至るケースもあるようです。

加熱してもアレルゲンが消滅しないことから、このパンケーキシンドローム(症候群)とも呼ばれる、経口摂取によるダニアレルギー問題はダニアレルギーを持つ方には非常に深刻な問題です。

封をあけた状態でパンケーキなどの粉ものをキッチンの戸棚等に放置するとそれがダニのエサとなり、粉ものの中でダニが大繁殖します。パンケーキだけでなくお好み焼きの粉やパスタなども該当します。

粉ものは冷蔵庫での保存が推奨されていますが、全館冷房によって室内を低湿度に保てば、粉ものだけでなく、布団や絨毯を含めて家中まるごとダニの繁殖を抑えることができます。全館冷房の電気代=ダニの駆除代と考えても良いでしょう。

 

 

最後に

高気密高断熱住宅、引いては全館冷房には誤解がたくさんあると思います。

メーカーが表示しているエアコンの畳数は無断熱住宅を基準に表示されています。ということは高気密高断熱住宅は少ないエネルギーで冷房は可能だということを表していて、小型のエアコン1台で全館冷房が可能です。

現実に我が家を1台で全館冷房している2.5kWのエアコンは壊れてませんし、室内は寒くないですし、電気代も安いと言っても、そんな簡単に信じることはできないでしょう。

ただ、私はもう7年間全館冷房を実施してきて、データと体感から事実を見てきました。当然に消費電力だけでなく、放射温度計やサーモグラフィで温度を測って、体感とデータが合っているかの検証をしてきました。

最近、一条工務店の他の方のブログの記事に24時間全館冷房が少しずつ増えてきたような気がします。ブログに消費電力だけでなく、温湿度計の写真やデータを掲示してくれると嬉しいですね。相対湿度が60%以下だと良い状態です。

一階や平屋に設置したRAYエアコンを使った冷房運転での全館冷房にチャレンジしている方もいると思いますが、すばらしい挑戦だと思います。部屋が冷えすぎてしまうため、少し難しいと思いますが、解決したという事例が増えると面白いですね。

一条工務店施主の全館冷房の情報が増えれば、自分の住んでいる家がいかに高性能であるか、その可能性を信じれる人が増えてくると思います。もちろん、エアコンの運転方法が不十分だと思ったような結果にはなりません。

そして、i-smart/i-cubeだけでなく、性能的にはセゾンやブリアール等でもエアコン1台で余裕で全館冷房できます。すでに家を建てたという方も全館冷房は不可能ではないと思いますので、興味のある方はチャレンジしてみてください。

 

 

本日は以上でございます。

 

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