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ついでとなりますが、エアコン全館冷房を冷房運転で行う際の小技(考え方)をご紹介します。

エアコンの温度センサーを騙す

消費電力の少ない、冷房運転で全館冷房をするには少しだけ知識が必要です。分かってしまえば大したことではありません。

温かい室内の空気が大量にエアコンを通過しないように、エアコンの風量を一番弱くして、エアコン内部の熱交換器が露点より冷える状況を作らないと除湿が進まず、エアコンから涼しい空気が出てくるだけの状態になって室温だけが下がると部屋の相対湿度がむしろ上昇してしまいます。

また、エアコンの温度センサー付近が冷えないように、エアコンの風向きを真下に向けると良いと思いますが、それでも温度センサーが冷えてしまう場合は、さらに対策が必要です。

そこで、エアコンの温度センサーの部分にエアコンからの冷気が当たらないように風よけと、室温を勘違いさせるために熱源となる100円ショップで購入したUSB型のLEDライトが付けてみました。

画像の右側の温湿度計「みはりん坊W」の相対湿度は90%を超えて、エアコン内部で除湿が進んでいる事がわかります。吹き出し口の相対湿度が85%以上はないと、エアコンから少し冷たい風が出るだけで温度は丁度良くても湿度は下がらないと思います。

ダイキンのエアコンは正面の右側に温度センサーがありエアコンからの冷風が当たりやすいです。メーカーによりますが、温度センサーがエアコン上部にあるメーカーに関してはこのような細工は不要でしょう。

RAYエアコンはどこに温度センサーがあるのかわかりませんでした。また、RAYは200ボルトのためRAYのコンセントから熱源となるものの電源を取るのは難しいでしょう。

エアコンは温度センサーが設定温度に到達したと判断すると、除湿をやめてしまう単純な機械であるため、エアコンを使うとすぐに室温が下がってしまい除湿ができず、低温高湿でお悩みの方も多いと思います。

ということは、逆に言えば温度センサーを温めて設定温度よりも高くすれば、エアコンは室温が高いと勘違いして除湿を維持しようとします。

 

ちょっとした細工が有効

エアコン周囲の空気が冷えやすい場所にエアコンを設置してしまった方は除湿が止まりやすいため、ちょっとした細工で除湿が継続できる場合がありますので、過去に私がやったことをご紹介します。

 

1.風よけ

エアコンの吹き出し口からの冷風が温度センサーに当たらないように温度センサーに風よけを付けると良いでしょう。今回はミニトマトのパックを切って養生テープで貼ってみましたが、豆腐のパックでもなんでもよいでしょう。

見た目の問題はありますが、ダイキンのエアコンには有効な対策です。

 

2.LEDライト

これは最終手段であり、しっかり固定しないと火災等の恐れがあるためお勧めはしませんが、どうしても温度センサー部分が冷えてしまう場合は消費電力の少ない何かしらの熱源を温度センサーの近くにおけば理論上は良いことになります。

もう、一つためしたことがあるのは、エアコンの真下に除湿機を置いて運転して、除湿機からの排熱でエアコンの温度センサーをだましたことがありますが、除湿機の消費電力が200Wもあり、それならエアコンの再熱除湿を使った方が良いため、本末転倒なのでやめました。

 

温度センサーの風よけの手前は23.4℃です。

 

風よけの向こうにある、温度センサー部分は24.4℃とちょうど1℃高いです。

 

今回は熱源が1Wにも満たないUSB接続のLEDライトですから、1℃しか温度が変わりませんでしたが、ここの温度がエアコンの設定温度を超えればよいのです。

ただ、あまりにも設定温度よりも温度センサー部分の温度が高くなると、エアコンが室温が高すぎると勘違いして、エアコンの消費電力があがってしまいますから、ワットチェッカーや放射温度計は持っておいた方が良いでしょう。

 

プロはどうやっているの?

エアコン全館冷房が得意な地場工務店は、屋根断熱の家においてはエアコンをしばしば二階の上の小屋裏に設置します。

普通に考えれば小屋裏は狭くて、二階からの熱が上昇しても、エアコンの冷房によりエアコン周辺の温度が下がるほうが早くなるためサーモオフが起きますが、これを解決する方法があります。

小屋裏にエアコンを設置する場合は、二階の天井や小屋裏の階段降り口など、下の階からの温かい空気が取れる場所にファンを設けて、ダクトで延長してエアコンの温度センサーにぶつけている画像がネットで出てきます。

この方法は確実で良いのですが、一条工務店の場合は採用が難しいと思いますので、やはり一条ハウスでエアコン全館冷房をするのであれば、エアコンに直接に熱が潤沢に供給できる設置場所は、二階の吹き抜けか階段ホール部分が候補となるでしょう。

その際は、一階と二階と両方に冷気が落とせる場所でないと、二階が涼しくなりませんから要注意です。

 

除湿量足りてますか?

冷房運転の場合、吹き出し口の相対湿度も90%以上になっていれば必ずしも良いわけではありません。エアコンから出てきた空気が、家全体を除湿することができる除湿量があるのか考える必要があります

F式の結露計算シート等では吹き出し口の空気の温湿度を入力すると、室内の空気により温められた際の相対湿度を計算することができますが、この変更後の相対湿度が60%よりさらに下回っていないと、各部屋に空気が到達する際には相対湿度が60%を超えてしまいます。

 

除湿量が足りている例

当初の吹き出し口から出てきた空気は、室温が25℃だとすれば、相対湿度は48%になります。これならば洗濯物も部屋干しで乾くでしょう。この状態は吹き出し口の空気の絶対湿度が11g/m3であり除湿量が多いということを表しています。

私の経験からは、この時の消費電力は130W~200W程度です。

 

除湿量が足りない例

エアコン吹き出し口からの相対湿度は98%であり、エアコン内部は結露しているのは間違いないですが、吹き出し口の空気は14g/m3と除湿量が多くありません。この空気は室温が25℃だとすれば相対湿度では61%になるため湿度が低くなりません。

私の経験からは、この時の消費電力は80W程度と低いです。これ以下の消費電力になる場合は20W程度になりますが、その場合は除湿されていなくて、サーモオフで送風運転になっているということです。

吹き出し口のからでる空気の絶対湿度が11g/m3程度に下がるまで、エアコンの設定温度を思い切って下げましょう。その時の設定温度は19℃等、常識から外れていても問題ありません。エアコンの設定温度は家の性能との相対で決まります。

 

相対湿度だけみてもわからない

エアコン吹き出し口の相対湿度は、前者は91%、後者は98%ですが、絶対湿度でみると前者は11g/m3、後者は14g/m3です。どちらが乾燥した空気かと言えば、絶対湿度が低い方です。

エアコンから出た空気が14g/m3の絶対湿度では家全体の除湿は不可能です。家の大きさによりますが、最低12g/m3以下である必要があると思います。

空気は温度によって含むことができる水蒸気の量が決まっています。温度が高い空気は含むことができる水蒸気の量も増えるため、相対湿度だけを基準に考えると判断を間違ってしまいます。

湿度の捉え方として、まず相対湿度をみて90%以上になっていればエアコン内部で結露していると判断できます。そして絶対湿度をみればどの程度の空気が除湿されているかわかります。このステップで考えると良いと思います。

 

エアコンの消費電力が少なすぎる場合は除湿量不足に注意

私の経験からは、エアコンは80W程度でも動きます。ただ、その場合は全館冷房には除湿量が足りません。吹き出し口から絶対湿度が11g/m3程度の空気を出すには最低130W程度は消費電力が必要だと思います。

家が大きくなければエアコンが150W平均で動いていればまず除湿量は足りていると思います。150W平均なら月2,600円程度、家が少し広い場合でも、200W平均では月3,500円程度です。これはさらぽか空調の除湿とは異なり室温も下がります。

  • 150W平均の場合 0.15×24時間×30日×@24円=2,592円/月
  • 200W平均の場合 0.20×24時間×30日×@24円=3,456円/月

エアコン吹き出し口の相対湿度が90%台でも、各部屋の相対湿度が下がらない場合はエアコンの設定温度を下げて、エアコン吹き出し口から出てくる空気の絶対湿度を下げましょう。

設定温度を下げすぎると壁内結露をするのではないかと誤解をすると思いますが、エアコンの消費電力や温湿度を測れば事実がわかります。また、無断熱住宅における27℃設定と高高住宅の20℃設定はエアコンにとって同等な意味であることが分かります。

 

最後に

今回はエアコンにおかしな小細工をしましたが、「温度センサー温度 > 設定温度」が除湿の継続には必要だということをご理解いただきたいためであり、エアコン機種や設置場所の条件が良い場合はこのような小細工は不要です。

また、除湿が継続している冷房運転の場合は吹き出し口からの冷風の温度が相当低いため、間取りによってはこの冷風の処理をサーキュレーターや扇風機で行う必要があると思います。

エアコンの除湿が継続している状態では、エアコン内部は空気が結露する低い温度になっているため、吹き出し口からは空気は露点温度(相対湿度100%)に近い冷たくて相対湿度が90%前後の空気が出てきます。

ただ、この空気が室内の温かい空気と混ざった場合に、相対湿度が60%より大きく下がるようでないと家全体に除湿が行き届かないですから、F式の各ツールで相対湿度の変化が分かりますので、興味のある方は試してみてください。

以上、小技編でした。

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