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本日は高気密高断熱住宅における電気とガスの選択についてです。

災害対策として電気・ガス併設はコスト高

災害時は電気とガスの両方とも復旧までに時間が掛かるため、電気とガスの併設は災害対策としてはあまり有効ではないと思います。また、電気がないとガスを利用する機器のコントローラーが動きません。

電気とガスの両方の基本料金の発生を回避するためにオール電化にされるのであれば、ガスのカセットコンロを備蓄しておく方が良いでしょう。日常においても、屋外でのバーベキュー等で利用できます。

ちなみに、オール電化の我が家は2011年3月に発生した東日本大震災の時に電気は、数日間は1日数時間の輪番停電が実施されましたが、夜間は電気が利用できたため、給湯には影響はでませんでした。

また、高気密高断熱住宅に住んでいたため、冬季に暖房器具を利用しなくても、室温が15℃はあったため、服を着こめば全然耐えられる寒さでした。高気密高断熱住宅であったことが一番の災害対策となりました。

調理にガスの利用はお薦めしない

まず、火を使うため火災のリスクが高まります。そして、ガスコンロを利用した調理のフィーリングは魅力であると思いますが、高気密高断熱住宅と調理におけるガスの利用は非常に相性が悪いのです。

何故かと言うと、室内でガスを燃やすと二酸化炭素の発生により換気が大量に必要になるため冷暖房が必要な季節においては、冷暖房エネルギーが無駄になります。

また、水蒸気が沢山発生するため、夏季においては室内が蒸し暑くなり、冬季では窓の結露の原因になります。特に冬季においては換気を大量に行うと家の中が寒くなり住み心地に影響します。

プロパンガスを室内で燃やすと大量の水蒸気が発生することが以下の化学式から分かります。

C3H8(プロパンガス1)+5O2(酸素5)=3CO2(二酸化酸素3)+4H2O(水蒸気4

これを重さに換算すると、プロパンガス1モルは44g、水は1モル18g×4個=72gとなり、44gのプロパンを燃やすと72gの水蒸気が発生することになり、プロパンガス1gを燃やすと水蒸気が1.6g発生します

また、室内で開放型石油ストーブ(屋外への排気機構を持たない)を利用した場合も、水蒸気発生量は異なるものの、燃やした化石燃料よりも水蒸気が多く発生する事と大量の換気が必要な事は同様です。

低気密な家であれば、家の隙間からの漏気量が計画換気量よりも多いため、換気の必要も少ないと思いますが、高気密住宅では計画換気以上に大量に換気が必要なガス調理機器は相性が良くないのです。

温度や湿度と共に清浄な空気の質を保てる高気密住宅であるからこそ、空気質が大幅に悪化する事態を予防しなければ、室内環境をコントロールできなくなります。

そして、IHクッキングヒーターには換気扇の法的設置義務はなく、油ものや匂いが気になる調理に限り利用すればよく、空調している期間は冷暖房費が無駄になるため必要がなければ換気扇は回さない方が良いです。

室内で鍋をされる場合も、ガスカセットコントではなく、卓上用のIHクッキングヒーターを利用されると良いでしょう。ただし、消費電力が大きいためブレーカーが落ちないようにダイニングに専用コンセントを用意してくと良いと思います。

C値が1.0cm2/m2以下の高気密高断熱住宅はその気密性から換気がしっかりできるため、1時間もあれば匂いが排出されると思います。しっかり空気を排出したいのであれば、窓をしめて換気した方が良いのです。

給湯はどの方式良いのか?

給湯にガスの利用がダメかというとそうではありません。そして、エコキュートには湯切れを起こす可能性があるというデメリットがあります。給湯には様々な方式がありますので比較をしてみましょう。

給湯に利用するエネルギー消費量は基準値では120m2の家では年間25.2GJとなっていますが、計算すると多すぎるため、今回は長府製作所の資料にある17.7GJを年間の給湯エネルギー消費量として計算します。

この基準値との違いは家の大きさなのか性能なのか分かりませんが、17.7GJは4,917kWhであり、深夜以外の電気単価で賄うと年間12万円も給湯に掛かってしまいます。

以下の表は15年間利用した場合における給湯器ごとのCO2発生量およびコスト比較となり、iシリーズの標準給湯方式であるエコキュートと他の給湯方式と比較しています。詳細はこちらです。

結論からいうと、エコキュートが無難な選択です。ただ、東日本大震災から原発の稼働が停止したため発電所の燃料として化石燃料の割合が増えたため電気の利用はCO2の排出量が大幅に増えています(実際のCO2の排出係数は電力事業者ごとにその年度の燃料構成により変化します)。

そうなると、太陽熱で温水を沸かす太陽熱温水器を組み合わせた給湯方式が有望となるでしょう。また、エコキュート以外にも色々な新しい給湯方式が発売されていますが、どれも決定打に欠けるため、それならエコキュートで良いのではないかと思います。

1.電気給湯器

最近はエコキュートが普及していきたため、あまり見かけません。電気は発電所から家庭に届くまでに3分の2は放電してしまうため、ヒートポンプを用いずに電気でお湯を沸かすと、発電所においてCO2が大量に発生していることになります。深夜の電気単価割引がないと成り立たない方式と言えます。

2・3.ガス給湯器

都市ガスは単価が低いですが、火力はプロパンガスの方が2.2倍ほど強いためプロパンはCO2の排出量が少ないです。ただし、ガスの単価でいうと都市ガスがm3当たり120円程度、プロパンは400円程度とプロパンガスは価格を告知されずに高く契約させられているケースが多いです。

プロパンガスはボンベに詰めて販売していることから高額になる理由は分かりますが、電気代とは異なり値引も可能ですから、値引交渉された方が良いと思います。

ガス給湯器に関しては都市ガスであれば長期的にコスト面ではエコキュートと遜色がなく、CO2排出量は原発が再稼働しない現状ではエコキュートと同程度です。プロパンガスはCO2排出量は少ないですが、ガスの平均購入単価は現状では高いです。

ただし、ガス給湯器はエコキュートとは異なり、湯切れの心配がないことから、お風呂には大量にお湯を使う必要がある・使いたいという方には良い選択肢ではないでしょうか。

4・5.エコジョーズ

エコジョーズは高効率なガス給湯器であり、建売住宅やマンションなどの標準的な給湯設備ではないでしょうか。通常のガス給湯器より効率が良いため、CO2の削減になりますが、通常のガス給湯器の効率がそれほど悪いわけではないためイニシャルコストが掛かった分を回収する程度の効果のようです。

6.エコキュート

注文住宅ではほぼ標準装備であり、寒冷地でも普及が進んできました。電気式の給湯器ですが、ヒートポンプと単価の安い深夜電力を利用していることから電気代において有利となります。年間を通じたCOPは3程度と言われていますが、冬季はもう少し下がると思います。

節電に拘る人はエコキュートはお薦めであり、まずはお湯を沸かす量を減らすと良いでしょう。湯船は最低限の湯量で半身浴とし、節水シャワーヘッドを利用すれば、そもそも毎日沸かすお湯の量を最低限に設定できるため電気代が安くなります。

お湯をふんだんに使いたいという方にはエコキュートは合っていないと思いますし、エコキュートを使い慣れない宿泊客が来た際には、事前に説明しないと湯切れを起こす可能性があります。

7.エコキュート+太陽熱温水器

この方式がもっと省エネでありオール電化を維持できますからガスの基本使用料も発生しません。夏季であれば太陽熱温水器で沸かしたお湯で全ての給湯を賄えるようですが、冬季は半分程度は給湯を賄えるようです。

年間の75%の給湯を賄えるとすれば、15年間で23万円ほどエコキュートと比較してコストセーブになりますが、注目点は太陽の熱を直接利用しているためCO2排出量を大幅に削減できるところです。

そして、太陽光パネルは最大で日射エネルギーの20%程度しか利用できないにも関わらず太陽熱給湯器は最大で60%も利用できます。

ただ、昔は屋根の上に銀色の太陽熱温水器のタンクが乗っている家がありましたが、強引な商売をしていたようで評判が良くなかったようです。また、屋根に乗った大きなタンクは見た目が良くないという方もいると思います。

最近はエコキュートとも連動したタンクレスのスタイリッシュな集熱パネルのモデルが出ているため、太陽光発電の買取価格が下がるなか次の省エネ設備は太陽熱温水器が良いと私は思います。

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8.エコジョーズ+太陽熱温水器

高効率ガス給湯器+太陽熱温水器ということになり、ヒートポンプを使うエコキュート+太陽熱温水器よりも若干コスト面で高いですが、CO2削減量に勝り、さらに湯切れを起こさないというメリットがあります。

このモデルはお湯を沢山使いたいけど、環境面にもこだわりたいという方にあっていると思います。ただ、私は太陽熱温水器をi-cube屋根への設置を営業さんに確認しましたが、セゾン以外は前例がなかったようで、難しいとの回答でした。

時間を掛けて稟議で正式に申請すれば通るのかも知れませんが、太陽熱温水器部分は燃料が不要であり本質的な一次エネルギーとCO2の削減が実現できる優れたものです。

また、床暖房にも温水が利用できるモデルも発売されていますが、冬季のお風呂と炊事の給湯を全部賄えないため、暖房には太陽熱は回らないと思いますから、床暖房はガスで運転することになると思います。

9.エネファーム

これは自動車でも採用されている燃料電池方式です。ガスを燃やさずにガスの中の水素と大気中の酸素を化学反応させて電気を取り出すシステムで、ガスの53%が電気となり、35%がお湯になるシステムです。これは機器代がまだ高くコストメリットがあまりないため、補助金なしでは成り立たないと思います。

10.エコウィル

これはガスを燃焼させてエンジンを回して、各家庭で発電するシステムです。電気は発電所から家庭に来るまでに3分の2は放電してしまうため、各家庭で発電した方が効率が高いためです。

電気はその効率の悪さのために、ヒートポンプを利用したエコキュートによって、エネルギーロスを補っていますが、エコウィルは効率は良いもののコスト面ではまだ不十分です。

しかし、もしエコウィルがガスエンジンからガスヒートポンプになった場合には大変効率の良い設備になると思いますが、まだ家庭用では製品が見当たらないため、今後楽しみな商品と言えましょう。

11.エコワン

これはエコキュートとガス給湯器を組み合わせたもので、湯切れを起こさないという面では良いですが、エコキュートと比較してコストは若干高くなります。

良い製品だと思いますが、ガス給湯器にエコキュートを併設するよりは、太陽熱温水器と組み合わせた方がランニングコストを安く、そして湯切れなくお湯を沢山使いたいユーザーには合っていると思います。

最後に

高気密高断熱住宅の浴室は家の中の温度差による冬季のヒートショックが起き難い事が第一のメリットです。

そして、お湯を浴室の床に流せば浴室内はすぐに温まりますから、お湯を流しっぱなしにせずに給湯費用を抑える事ができます。

お風呂では湯量を楽しみたいという方は給湯におけるガスの利用も良いと思いますが、太陽熱温水器を組み合わせると、ランニングコストを気にせずに、さらに気持ちよくお風呂に入れると思います。

ただ、現状ではi-シリーズの屋根に太陽熱温水器を乗せる事が難しいようで、土地が広い方に限っては地面への野路置きやガレージ屋根への設置なら可能かも知れません。

原発が再稼働しないのであれば、オール電化はCO2削減面では優等生ではなくなるため地球環境面からは太陽光発電は有効ですが、太陽光発電の買取価格が下がっているため搭載を見送る施主も増えています。

一条工務店においては、新たな施策としてCO2削減量の多さと施主のお財布に優しい、太陽熱温水器をオプションとして用意してはいかがでしょうか。

本日は以上でございます。

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