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本日は高性能な一条工務店の家に相応しいエアコンの選定についてです。

冬は床暖房による全館暖房をする一条工務店の家ということで、夏のエアコン選びについての考察となります。

今までの常識は捨てよう

冬に暖かくて快適な高気密高断熱住宅はその性能が良くも悪くも冬以外の季節にも発揮されます。冬の全館暖房が今までの生活と180度も異なるぐらいに、他の季節においてもそれぐらい意識を変えて設計した方が、高気密高断熱住宅の性能を利用することができると思います。

その最たるものが、エアコンの使い方であり、エアコンのサイズ、設置場所は常識を覆す方法が最適です。この画像は我が家を1台で全館冷房するために二階の階段ホールに設置された6畳用(2.2kW)のエアコンです。

エアコンは畳数で選ぶもの?

エアコンに表示されている畳数は無暖房住宅を基準にしているため、高性能な一条工務店の家には大型エアコンは不要です。特に大型で高性能の機種は本体価格が高いということもありこれは必要ありません。

小さいエアコンを買って部屋が冷えなかったらどうしようと考えると思いますが、高気密高断熱住宅では大きなエアコンを設置すれば家は涼しくなるという訳ではありません。大型のエアコンを使うと家の性能が良いため、エアコンがすぐに運転を止めてしまうからです。

そして、大きな窓の外側で日除けをしている家であれば、必要なエアコンサイズは6畳用(2.2kW)~10畳用(2.8kW)までで十分でしょう。そして、1台のエアコンで家中を冷房と除湿が可能です。

常識的に考えると6畳用のエアコンで家全体を冷房するなんて考えられないと思うかもしれませんが、高気密高断熱住宅の世界ではそんなに珍しいことではありません。ネットで「エアコン1台全館冷房」と検索するといくらでも実例が出てきます。

計算すれば小型エアコン1台で簡単に全館冷房できる事が分かりますが、それには窓に日除けを付けて日射熱を制御することとエアコンを設置する位置が良くないと机上の計算に終わってしまいます。

冷たい空気は簡単に上昇しないため、一階に設置したエアコンで二階まで冷房しようとするのは、とても難しいです。逆に二階にエアコンを設置すると一階まで冷やすことができます。

ネットの情報においても、1台のエアコンでの全館冷房に失敗したという事例もあるでしょう。しかし、エアコンという単純な機械の特性を理解すれば簡単に全館冷房できるのです。

実際に私の旧宅では2階に設置した8畳用のエアコン1台で112m2の家を全館冷房していました。そして、小型のエアコンではエアコンの顕熱比から除湿量が足りなくなるという考え方は違うと思います。

なぜなら、家庭用のエアコンは冷房と除湿が同時に行われているため、ビルの空調のように顕熱(温度)と潜熱(湿度)の調整を別々に実施していないからです。除湿量は顕熱比ではなく成り行きであり、実際の除湿量は日に20リットルを超えるため相当に多いのです。

水蒸気はエアコン内部で結露水として凝縮されるときに顕熱を発生させるため、顕熱と潜熱の総量(全熱)でエアコンの容量を考えれば良いと私は思います。

エアコンを使うと冷房病になる?

これは設置場所次第です。人が居住するエリアに近い場所にエアコンを設置すると、寒がりな方は冷房病になってしまうでしょう。

高気密高断熱住宅ではキンキンに冷房を入れなくても、家の断熱性が高いため少し冷房を入れれば涼しさが長持ちします。そして、人から離れた場所にエアコンを設置しても、電気代が沢山掛かるというようなことがないため、エアコンは人から離れた場所に設置すべきだと思います。

24時間エアコンを使うと電気代が高額になる?

これも高額にならないことが分かっています。家の断熱性と気密性が良い住宅では、従来のようにエアコンをON・OFFを繰り返した場合と24時間連続運転した場合の電気代がそれほど変わりません。

実際に私の旧宅では夏場は24時間全館冷房をしていても1万円を超えることはありませんでした。ただし、電気代については後述する冷房運転と再熱除湿運転によってかなり違いがでます。

エアコンという機械を理解しよう

エアコンは室温が設定温度に達すると停止する単純な機械です。そして家庭用のエアコンは冷房と除湿がセットになっていることを知れば、高気密高断熱住宅の空調設計は簡単です。

エアコンを開けるとアルミのフィンがあって、冷やされたフィンにファンで風を送ることによって室温が低下します。冷やされたフィンでは結露が発生し、その結露水がドレンホースから室外に排出されることで室内が除湿されます。

また、エアコンは設定温度に達すると冷房を止めてしまう(サーモオフ)機械であるため、同時に除湿もされなくなるという単純なことです。これが高気密高断熱住宅を悩ませるサーモオフ問題なのです。

性能の良い家の各部屋にエアコンを設置して冷房運転(ドライではなく)するとどうなると思いますか?以下の順番に進行するはずです。

  1. すぐに室温が下がってエアコンの設定温度に達する
  2. エアコンが運転をやめる
  3. 除湿がされず湿度が上がる
  4. 蒸し暑いため窓をあけて温度と湿度を調整する

このように、高気密高断熱住宅の狭い空間内でエアコンを冷房運転すると、サーモオフにより窓を開けないと低温高湿度になっていくのです。

そして、湿度が高いと感じて窓を閉めたままさらに除湿しようとして設定温度をどんどん下げて行くと、どんどん低温高湿度な室内になってしまい、室温20℃、相対湿度が80%というような状態まで進行してしまう場合もあります。

高気密高断熱住宅において居室内で冷房運転を継続すれば室内が低温高湿度になることは当然の現象なのですが、これが一般的に認知されていないようです。

また、なぜかロスガードが除湿しているという理解をしている方が多く、ロスガードは室内の温度と湿度を回収はしますが、除湿はしていません。

高気密高断熱住宅における低温高湿度問題を防止するには2種類の方法があり、再熱除湿という機能が付いたエアコンにするかエアコンの設置場所を居室の外にするかということになります。

冷房とドライの違い

エアコンには冷房とドライという運転方法があります。廉価機種のドライは弱冷房のことなので、冷房と同じです。一方で上位機種のドライ運転は再熱除湿と呼ばれるもので一条工務店標準のエアコンであるRAYにも搭載されています。

再熱除湿とは読んで字のごとく、冷房によって除湿された冷たい空気をお好みの温度まで再度ヒーターで暖める機能であり、非常に快適であると共に、再熱する電気代が多くかかる冷房方式です。

再熱除湿の良い点は室温が下がりにくいため、サーモオフが起きない事です。サーモオフが起きなければ除湿が継続されます。

ただ、再熱除湿にも室温が下がるものと下がらない2種類があり、エアコンのカタログに「一般社団法人 日本冷凍空調工業会による再熱除湿方式」かどうかの記載があります。

一方で冷房運転は消費電力は少ないものの、狭い空間に設置すると、室温が大きく低下するというデメリットがあります。

この対策として、解放されていて熱が集まる二階の階段ホール等に小型のエアコンを設置すれば冷房運転でもサーモオフを回避することができます。

全館冷房について、詳しくはこちらをご覧ください。

一条指定のエアコンには再熱除湿がない

私が設計した2016年8月の段階では、一条工務店が設定しているオプションのエアコンには再熱除湿機能が付いた機種がありませんでした。

ダイキン社のCXとEシリーズと三菱のエアコンが標準で用意されているオプションでしたが、恐らく寝室や子供部屋への設置を想定していて、廉価な機種しか用意されてませんでした。

再熱除湿機能のないエアコンを居室内に設置すれば、サーモオフにより室内が高湿度になる事は目に見えており、窓を開けて風を取り込まなければジメジメと寒くて不快な思いをすると思います。

しかし、夏に窓を開けた状態では、室内の相対湿度は60%以下になることはありませんから、ダニやカビの発生の心配が出てくることと、洗濯物の部屋干しも生乾き臭が発生してしまう可能性が高まりますので、居室外にエアコンを設置した24時間全館冷房による除湿が有効な対策となるでしょう。

上記の機種以外のエアコンを一条工務店に設置してもらうことは可能ですが、社外品としての扱いになり見積もりを取ってもらう形となります。

最後に

各部屋にエアコンを設置すれば高額になります。そして、サーモオフを避けるために再熱除湿機能の付いたエアコンを各部屋に付ければ尚更高額になるでしょう。エアコンは将来故障しますからその時の出費も痛いものです。

私のように二階の階段ホールに1台のエアコンを設置すれば、エアコン代は非常に安上がりです。ただし、設置場所や各部屋との通気にノウハウ(理解すると単純)が必要であることから、自信のない方は失敗した場合に備えて各部屋に将来用のエアコン配管だけはしておいた方が良いでしょう。

住み方は人ぞれぞれですが、24時間全館冷房は冬の全館暖房と同じくらいの感動があると思いますから、設計時点で検討してみるのも良いのではないでしょうか。

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