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本日は窓についての考察です。

先日、福島県にお住まいの一条ブロガーである、まぼこさんにトルプルサッシの温度を測って頂きました。ありがとうございました。掃出窓(はきだしまど)と腰高窓の床の温度の違いを知りたかったのです。

冬季に冷気発生装置ともなるガラス面積の大きい掃出窓は窓からの出入りの必要性がない限りは設置しない方が良いと思います。また、ガラス面積が大きい勝手口ドアについても使う予定がなければ同様です。

しかし、大きな窓を採用したいというのは人情としては当然のこと。ならば、そこに明確な方針と対策があればよいと思います。これから設計を開始される方はQ値よりも体感温度に拘って家を建てると良いでしょう。

我が家は掃出窓が全くないのですが、デメリットとして荷物が玄関からしか入れられないという点があり、工事中は業者さんが困ったそうです。また、ダブルベット等の大型家具の搬入が難しいです。

家のすべての窓を小さくする必要はありませんが、日当たりの悪い部屋は大きな窓は避けた方が良いですし、床暖房の温度を高くできるようにエリア分けをされると良いでしょう。

本日はそのあたりのことを、一条ブロガーである、まぼこさんに放射温度計にて測って頂いた窓の温度を利用させて頂いて考察をします。

まずは温湿度の確認

まぼこさんの家は湿度が高いなという印象がありますが、建築一年目ですから、建材からの放湿がまだ収まっていないのかもしれませんね。こちらは絶対湿度が一目で分かるみはりん坊Wという温湿度計です。

建築翌年からは加湿をしなければ7グラム前後になると思いますが、室内に11グラムも水蒸気があると、水蒸気は潜熱とも呼ばれて熱を持ってますから体感は暖かいでしょう。

現状では1日に17リットル加湿されていることになり、通常の生活排湿は8リットル程度になると思いますから、残りが建材からの放湿か洗濯物を部屋干しされていることが影響しているのかもしれません。

室温22.8℃、相対湿度56%での露点温度は以下のように13.57℃といういうことになり、窓の各所においてこの温度を下回ると結露が発生するということになります。

上記はF式露点計算シートでございます。

窓の温度の状況

こちらは、まぼこさんの家の日当たりの良いリビングです。赤丸の天井は22.1℃、床は19.6℃ということで2.5℃の差があります。青丸の床側の窓枠は15.4℃ということで露点の13.57℃までは下がってません。

青丸の窓枠は温度の低下が大きいですが、黄色の丸のガラス部分は上から下まで温度低下が少ないです。恐るべきトルプルサッシの性能ですが、準防火地区でペアサッシの場合は掃出窓は要注意でしょう。

私の作ったF式内部結露計算シートによると、窓枠とガラスを含めた窓の平均温度は20.0℃と計算されています。ガラス面の表面温度はもう少し高くても良いのですが、風当り等の影響があるのかも知れません。

こちらはトルプルサッシのハニカムなしの状態での計算です。画像中央の黄色の20℃の部分が窓表面の平均温度です。まったく結露する気配がありません。

そしてこちらがハニカムを全閉した状態です。窓の平均表面温度は14.4℃であり、窓の下部の窓枠やハニカムが結露する可能性が高まっていると思います。

さて、私の経験では家の中の部位に3℃の温度差があると空気が温度差で動き出して対流となって足元に冷気を感じさせます。まぼこさんの家のリビングの天井と床が2.5℃差というのはセーフでしょう。

ただ、北海道のような寒冷地ではこの温度差では収まらないと思いますので、掃出窓は極力さけるか、どうしても掃出窓が欲しいのであれば、小型のエアコンを低い位置に設置して、窓に温風が当たるように設計すると良いと思います。これは我が家の1階の6畳用(2.2kW)のエアコンの画像です。

次はまぼこさんの家の同じリビングの腰高の窓です。こちらは天井付近が21.1℃、床付近の壁が20.3℃ということで、コールドドラフトを感じることはないでしょう。採光が目的なら掃出窓である必要はないですよね。

続いて、日当たりがあまりよくないと仰ってた子供部屋です。こちらは天井付近が19.8℃、床付近が19.9℃と温度差がありません。この部屋の床暖房の設定温度を上げた結果、リビングの壁との温度差が2℃程度に納まってリビング側も寒さを感じなくなったそうです。

以上の窓周りの表面温度は、まぼこさんが部屋の日当たりに応じた床暖房のエリア毎の設定温度の変更を実施した後の住み心地が良くなった状態での測定となります。

やはり、掃出窓のように縦の寸法が長いサッシは床が冷え、腰高の窓は床がそれほど冷えないという結果がわかりました。耐震性の兼ね合いがありますが、縦が短くて横に広い窓の方が冷気は感じないでしょう。

そして、日当たりの良いリビングは人や家電といった内部発熱により部屋全体の室温がたかいため、掃出窓による室温低下が抑えられているようです。

まぼこさんは最初は日当たりの良いリビングにいると、玄関や子供部屋の方向からの冷気を感じていたそうです。全館床暖房+トリプルサッシのi-cubeにおいても冷気(コールドドラフト)は発生するのです。

ここで、常識的に考えればリビングの室温をあげて解決しようとするでしょう。しかし、それがコールドドラフトだという事に気が付いたまぼこさんは、むしろ寒い部屋の床暖房の温度を上げる必要性に気が付いた点が素晴らしいと思います。私はこれに気が付くまでに相当な時間が掛かりました。

二階建ての家の場合は

室温を24℃まで上げてしまえば、断熱の弱い部位も暖められてコールドドラフトを感じないかもしれません。ただ、電気代を気にしてなかなかそうはできませんから、室温20℃~22℃で暖かいと感じる家が理想的です。

二階建ての場合はさらに一階と二階の温度差という問題が起きてきます。特に日当たりの良くない家の一階リビングはコールドドラフトとの闘いとなるでしょう。でもちゃんと対策をすれば大丈夫です。私の旧宅がそうですから。

まず、二階を温めて、二階から降りてくるコールドドラフトを止める必要があります。そして採光を吹抜けの窓から取れる場合は、陽の入らない一階のリビングの窓には掃出窓は設置しない方が良いでしょう。

冷気の発生する玄関はプロセレーネのK1.5を採用して、床暖房の温度を高くできるように区画割を設定すると良いと思います。玄関ホールに小型のエアコンを付けてしまうのも有効な手段でしょう。

この様に家の縦方向と横方向の温度差調整をすれば、住み心地が良い家になりますが、それはQ値からは分からないことなのです。Q値は省エネ性能を表しますが、住み心地とイコールではありません。

こんなことを初めて家を建てる人が最初から予測できる訳もありませんが、分かってしまえば理屈は非常にシンプルです。夏の小型エアコン1台による全館冷房も分かってしまえばシンプルな理屈なのです。

床暖房はいつ切る?

まだ夜間が寒いため、床暖房は継続した方が良いでしょう。これは私も初めてなのでわかりません。しかも、我が家は既に1階と2階共に小型エアコン全館暖房に切り替えてしまってます。。

床暖房を全部切って、一階リビングだけエアコンを使うと、温度差で2階から冷気が下りてきてしまいますし、この時期の床暖房の消費電力は少ないでしょう。

この画像は我が家の2階の階段ホールに設置された6畳用(2.2kW)のエアコンは夏の全館冷房用ですが、夏季以外に運転した場合にも、2階の室温が上昇して1階に冷気が落ちなくなるため住み心地が良くなります。

Q値が1.0W程度の家は8℃程度は内部発熱で室温が上昇します。直近1週間の外気の平均気温が15℃を超えたら、床暖房を全部止める時期でしょう。

東京では4月中旬ということでそろそろですが、窓が大きい家は夜に冷えるため、もうすこし床暖房を継続された方が良いと思います。

窓のサイズと耐震性という話も書こうと思ったのですが、長文になってしまいましたので、また機会があれば書きたいと思います。

最後に、これから設計を開始される方は玄関ドアと窓の選択に加えて床暖房のエリア設定には拘って欲しいと思いますので、この記事が参考になりましたら幸いです。

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