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本日は先日公開したF式Q値Ua値計算シートのご利用方法についてです。素人が作ったものですので参考までにご利用ください。また、ご利用に当たっては最新の計算シートをダウンロードしてご利用ください(予告なく修正をします)。

計算については、私が現在検討している平屋を計算モデルとしました。i-cubeのEPS仕様の平屋です。もちろん、二階建てに関しても入力方法を解説します。平屋はバリアフリーや耐震性に優れますが、総二階の家に比べると建物が横に広がるためQ値は悪化します。

今回の建設想定地域は省エネ基準では、平成11年基準のⅡ地域、平成25年基準では3地域の設定ですが、地域区分を入力する理由は一種換気装置の実質の熱損失量が変わるためです。

計算シートには複数商品のサンプルシートが用意してありますので、ご自分の商品に当てはまるシートをご選択ください。もし、ない場合は設定を自分で変更する事ができます。

入力が必要な箇所

基本的には、薄い黄色のセルが入力箇所、薄い緑のセルは必要に応じて入力・変更する箇所となります。

①設計条件

一条工務店のモジュールは910mmなのでここは変更不要です。工法はi-seriesと軸組工法のいずれかを選択します。地域区分はご自分の建設地を選択してください。

換気方法は一条工務店の場合は基本的に一種換気のままで結構です。一種換気を選択した場合の換気回数は換気装置の熱交換効率と消費電力を勘案した「見かけの換気回数」が適用されます。なお、Q値計算では階段ルーム等は換気対象(気積)から除外する事ができますが、全館暖房は全館均一温度にしないと住み心地が悪化するためすべての面積を暖房エリアに参入しています。

②住宅別条件(平面図・矩計図参照)

打合せの時に使っている平面図と建築確認申請書に添付されている矩計図(かなばかりず)をご用意ください。左が平面図、右が矩計図のサンプルです。

   

次に住宅別条件を入力します。

1.床面積(平面図:延床面積)

建築基準法の床面積を入力します。一条工務店の施工面積ではありません。平面図の延床面積が該当となり、吹抜け部分は含まず、一階と二階を別々に入力します。平屋の方は一階のみ入力してください。

2.吹抜け(平面図)

吹抜のマス(1マス=910mm×910mm)の数を数えて入力します。5.5マスのような端数があっても結構です。

3.外壁高さ(矩計図:各構造用階高)

基本的に変更不要です。一階天井2.6mのオプションを採用している方やセゾンなどの軸組工法は天井が高いことから変更してください。天井勾配を採用した場合は、高い方と低い方の合計の半分を外壁高さとして利用してください。

ここでの吹抜け/階間部に関しては階間部の入力を求めています。階間部とは壁の柱の間に充填されている断熱材がない若しくは薄い部分です。平屋の方はゼロにしてください。

実際に一条工務店の平屋の建設風景を見ると、壁パネルの上に屋根パネルが直接乗っているため、ふところとなる階間部がなく、すぐに断熱材があるはずです。二階建ての方は二階の床パネルの高さ=天井根太若しくは梁の高さを入れます。i-seriesの場合は210材になりますから235mmとなります。

4.天井高さ(矩計図:各天井高さ)

通常は2.4mですが、異なる場合は変更してください。

5.玄関ドア(平面図)

断熱性能とタイプ(親子・片開き)を選択します。なお、玄関ドアはK1.5を選択したとしても断熱性能が他の部位に比べて低いため、デザイン的に問題がなければ面積の小さな片開きをお勧めします。

6.基礎高さ(矩計図)

通常変更不要です。

7.浴室タイプ(平面図)

ユニットバスを1坪と1.25坪タイプから選択してください。

8.玄関土間(平面図)

玄関土間コンクリート部分のマスの数を数えて入力します。5.5マスのような端数があっても結構です。

9.基礎断熱熱橋比率(平面図)

通常、入力不要です。基礎断熱の熱橋(断熱材がない部分)の割合を設定したい場合に使います。(2017/2/26訂正)ダウンロード用の計算シート原本には、基礎立上りは5%(玄関土間の立上りおよび基礎天端)、基礎底盤は100%(玄関土間、UB下土間)を熱橋として設定しました。

10,12,13,15,18は入力不要です。

11.建物外周(平面図)

建物の外周(外壁)が、何マスの長さ(1マス=910mm)があるか数えます。例えば1坪の外周は8マス長になりますが、家の外壁に入隅出隅があって凸凹していると、外壁量が増えます。家は真四角に近い方が外壁量が減って熱損失が少なくなります。

14.気密・換気(参照先なし)

ご自宅の気密測定結果を入れてください。まだ、気密測定をされていない方は一条工務店の社内基準である0.7を入力すると良いでしょう。換気回数は0.5のままとしてください。0.5回とは2時間に1回、家の中の空気が入れ替わるという意味です。

16.基礎マス長(立上り) 1F浴室(平面図)

基礎コンクリート立上りからの熱損失を計算するために、基礎断熱となっているユニットバスの外周のマス長を数えます。1坪タイプであれば合計8マス長になりますが、外気に接するマス長と床下にあるマス長を別に数えます。これは外気に接しない部分は熱損失が少ないため、計算が変わるためです。

17.基礎マス長(立上り) 玄関土間(平面図)

ユニットバスと同様に基礎断熱となっている玄関土間のマス長を数えます。こちらも外気に接するマス長と床下に接するマス長に分けて数えます。これはH25年の省エネ基準での変更点です。

③窓(平面図)

全ての窓を順番に入力してください。窓記号とサイズを入力すると窓の面積及び熱損失が自動計算されます。

なお、窓記号の頭文字のJ(樹脂窓)を選択した場合、ペアサッシの旧モデルの方であってもトリプルサッシが選択されてしまうため、ペアサッシの方は頭をF(防火ペアサッシ)に置き換えて入力してください。

入力が必須の項目は窓記号+サイズとハニカムシェードの有無、窓の存在する階数となります。Q値計算の中で外壁面積から窓の面積を差し引くために、窓の階数の入力が必要になります。階数を間違えると、一階と二階の外壁面積が狂ってしまいます。

ガラスの種類や方角・場所に関しては入力してもしなくても結構ですが入力しておくと、後で計算を確認する際にどこの窓か分かりやすいと思います。

お疲れ様でした。以上で入力が終了です。Q値とUa値が計算できているはずです。

熱損失合計表の見方

カタログのQ値は詐欺という訳ではありませんが、家の形が真四角で床面積が大きくて窓比率が少なくなる家でないとカタログのようなQ値になっていないと思います。Q値を良くしたければ、それを意識した設計が必要だと言えましょう。

家のQ値はこの表の赤い枠で囲った一番下のピンク色のセルの数値(この表では0.9268)です。各部位の熱損失を床面積で割った値がこの赤枠で囲った部分であり、これを合計すると家全体のQ値になります。

この表をみると各部位の熱貫流率(熱の通りやすさ)であるU値(W/m2K)はm2当たり1℃の温度を上げるのに必要なエネルギーをワットで表していますから、これに各部位の表面積を掛けると、各部位の熱損失の量(W/K)がわかります。

次に各部位の熱損失(W/K)を合計した総熱損失(W/K)は、その家の室温を1℃上昇させるに必要なエネルギー(ワット)を表します。Q値はその総熱損失を床面積で割ったものになり、逆に床面積を掛けると1℃上昇させるに必要なエネルギーとなります。

なぜ、床の面積(Q値)や外皮の面積(Ua値)で割るかというと、家の大きさが異なる家同士の性能を比較する場合に利用できるからです。よって、割り算する面積を間違えると意味がなくなります。割り算する前の総熱損失量を覚えていた方が1℃当たり室温を上昇させるワット数が分かるため日常では使いやすいです。

この表ではQ値が0.9268Wで床面積が87.46m2ですから、室温を1℃上昇させるには81Wのエネルギー(=総熱損失)が必要です。例えば白熱電球は9割程度が熱に変りますから、60Wの白熱灯は54Wの熱を生み出します。81Wで室温が1℃上昇する訳ですから、室温を20℃上昇させたい時は1620Wのエネルギー必要になりますが、30個の白熱灯を点灯し続ければ良い事になります。

しかし、省エネに暖房するには、エアコン等のヒートポンプ機器の利用が効率的であり、機器ごとのCOPという成績係数によって、掛けたエネルギーに対して何倍のエネルギーが得られるか分かります。一条工務店の床暖房の定格COPが4.2ですから、外気温を度外視すれば、1620W÷4.2=385Wという事で385Wの消費電力を使えばこの計算事例の家の室温を20℃上昇させる事ができる計算になります。

家のQ値とエアコンのCOPを知っていれば、エアコンにワットチェッカーを付けて、何ワットで動作させれば何℃室温が上昇するかわかるようになります。例えば電力単価@27円、COP4.2の機器、20℃室温を上昇するための月間の電気代は以下になります。

(Q値0.93×床面積87.46×20℃÷1000:Kwに変換)×24時間×30日÷COP4.2=279kWh×@27円=7,533円/月

設定変更について

通常は利用しません。サンプルシートに自分の該当商品がない場合や設定を変えたい場合はご利用ください。デフォルトでは一条工務店用の設定になってますが、設定を変えれば木造二階建てまでなら基本的にどの工法にも対応できます。

後述しますが、充填断熱がされている部分は柱の部分には断熱材が設置されないため、熱橋(ヒートブリッジ)の割合を設定しておりますが、これは省エネ基準で定められ値に基づいてマスタを設定しています。熱橋を計算したい部位に関しては、熱橋の項目に、断熱材には「断熱材」、柱や根太などの木部には「断熱材なし」を選択してください。

④建物構造(矩計図)

まずは天井の構成です。熱橋割合は13%です。天井に関しては熱橋を設定しない計算を見かける事がありますが、一条工務店の場合は天井パネルの根太の間への充填断熱なので熱橋比率を設定しています。

 

壁の熱橋比率はまぐさの熱橋まで入れて23%20%です。これは枠組工法の場合の数値です。

 

床です。この図は旧i-seriesなので、土台が4×4の89mmになってますが、i-seriesⅡから土台が6×6の140mmになったため断熱材の厚みも140mmになっています。

 

基礎コンクリート立上り部位です。実際の工事を見ると基礎コンクリート天端部分と断熱材の間がコンクリート剥き出しの無断熱であることと、玄関土間の立上りは5cm程度断熱材が入ってません。ぜひ今後は標準で断熱施工をして欲しいものです。実際はその部分に熱橋が若干ありますが、今回の計算では無視します。ただ、②住宅別条件にて考慮することも可能です。

 

基礎コンクリートの底盤部分です。具体的にはユニットバス下と玄関の土間部分です。地面(土)の熱伝導抵抗は1m2K/Wと設定しました。違法ではありませんが一条工務店ではこの部分に断熱材を設置していません。Q値を計算すると結構ここから熱が漏れている事が分かるため、標準でここには断熱材を施工して欲しいです。Q値の計算では基礎立上り部分の断熱材の厚みを引いた基礎底盤の面積にしていませんが、計算への影響は軽微なので無視しています。

 

玄関ドアです。K1.5の性能でもトリプルサッシの半分程度の断熱性能しかありません。

 

換気です。三種換気の場合は気積(空気の量:天井高さ×床面積)に換気回数(0.5回)を掛けて、空気の容積比熱である0.35を掛けると熱損失がでます。

この計算ツールの一種換気の換気回数は消費電力を考慮した「みかけの換気回数」を採用しています。また、漏気回数はC値の10%を設定しています。

他のQ値の計算事例では、気積×換気回数×(1-熱交換効率)×0.35という計算式を使っている場合もありますが、そうすると換気回数が異常に少なくなり、換気の熱損失が減るため、やはり見かけの換気回数を使う方がより正確なQ値計算と言えましょう。

各マスタ設定

一条工務店以外の工法でQ値を計算する際にご利用ください。

まず、建材マスタです。断熱材等を追加したいときは入力してください。

 

玄関ドアマスタです。特に追加の必要はないと思いますが、U値が1.0W以下の高性能な玄関ドアが出てきたら足す事になると思います。

 

サッシマスタです。一条工務店の樹脂窓しか登録していませんので、追加したい場合はご利用ください。ハニカムあり・なしの両方の熱貫流率を設定できます。

 

熱橋面積の比率マスタです。これは省エネ基準に基づいた数値を入れてください。一条工務店の特徴は床の大引き間充填断熱ですので、今回床の熱橋比率は15%に設定しています。他の工法に関しても省エネ基準をみるとわかります。

 

H25年省エネ基準における地域区分です。断熱性能の基準値および、見かけの換気回数を計算するために必要な「熱回収装置の年間稼動日数」と「住宅用暖房デグリーデー」を設定しています。変更の必要はございません。

 

 

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